熱帯性宮古病症候群
宮古の魚と戯れる。



1.宮古での釣り遊びの概要

沖釣り、陸っぱり、餌釣り、ルアー...宮古島ではどんな釣りでも楽しめます。ただし川はありませんので渓流やヘラの道具を持っていってもダメです(そんなヤツいないって)。
ここでは、「せっかく島まできたんだから釣りでも楽しもう。」って感じのお気楽な釣りについてのガイドです。ヘルメットにハーケン持参の方や陸より船の上にいる時間のほうが長いというような計画を立てている人にはあまり役にたたないものであることをあらかじめおことわりしておきます。


1−1.沖釣り

パヤオ(人口漁礁)遠征ならばレコード級のジャイアントトレバリー(GT、地元での呼び名はガーラ)やマグロ、カジキも狙えます。最近は海のルアーフィッシングも盛んになっており、専門誌もいくつかでています。少ないですが宮古島のショップ、釣船の紹介もでていますので興味ある方は直接問い合わせてみてください。なお、パヤオにいくとなると船のチャーター代の他にパヤオの利用料もかかりますのでそれなりの費用もかかりますを頭に入れておいてください(1船で10万円前後〜)。
近海のトローリングでは、マグロ、カツオ、サワラなどが対象となります。サビキでは、沖縄の県魚グルクンをはじめ南方系の様々な魚に出会えることでしょう。釣れた小魚を餌に泳がせ釣りをすれば思わぬ大物と出会うチャンスがあるかもしれません。底を狙えば色々な色をしたミーバイ(ハタ類)などが釣れます。より確実な釣果を望むならば夜釣りがいいでしょう。
ちなみに宮古島の場合、船は全て仕立て(チャーター)となります。地元の釣り具屋で聞いたところ乗合でやるほど釣り客がいないからだそうです。地元の人は陸っぱりか半分漁師で船持ってる人だけなので、となると観光客だけとなり、そんな気徳な人は早々いないそうです(そりゃそーだよなー)。従って、沖釣りの場合は費用もかかりますのでグループでいくか現地で仲間をみつけて一緒に仕立てるのが賢明だと思います。一部不確定情報では、ホテルのオプショナルツアーとしての乗合船もあるそうなのでもう少しリサーチしてみようと思ってます。

実釣レポート パヤオでのキハダマグロ 2002年6月
ぷかぷかフィッシング 2001年8月
パヤオでのキハダマグロ 2001年8月
パヤオでのキハダマグロ 1999年9月
近海トローリング&グルクン 1998年9月


1−2.陸っぱり

ちょっと遊ぶなら堤防での浮き釣りでアイゴ、フエフキダイ(タマン)などが釣れます。ただし、昼間は暑いしあまり釣れません。ルアー竿があれば夕方から夜にかけて餌擬(エギ)を投げてみましょう。アオリイカが狙えます。私はみていませんが2〜4K近いのがあげられるそうです。また湾内で小型のミノーを投げればコバンアジ等の小ガーラがじゃれついてきます。堤防や小磯での夜のブッコミ釣りもなかなか楽しいです。30cm級のタマンやミーバイなどがよくでます。
昼間はタイドプールで子供と一緒に遊びましょう。穂先に短い糸と小さな針結んで極小カミツブシをひとつ。エサは朝食の残りのパスタ、ご飯粒、ソーセージなんでもOK。岩陰にそっと落とせばきれいな小魚たちがつついてくるのが良く見えます。シュノーケルつけて水中での見釣りも楽しいかもしれませんね(笑)。


2.準備

2−1.タックル(竿)&リール

基本的に自分のやりたい釣りにあったものを用意しましょう。
飛行機はロッドケースに入れて預ければ多分大丈夫でしょう。ルアーショップで売ってる塩ビ管でできたバズーカ砲のようなハードケースならより安心です。竿が1本であれば布袋に入れて機内持ち込みもできると思います(2Mもある1ピースロッドは無理だと思うけど)。船釣りやトローリングの場合は、手ぶらでいって船で借りてしまうのもいいかもしれません。堤防で1日、2日遊ぶだけなら使い捨てのつもりで1000〜2000円くらいチョイ投げのセットを現地で購入してもよいでしょう(帰りは地元の子供にあげてきちゃう)。
お勧めは9ft位のちょっと固めのシーバス用ロッドと7ft位のULクラスのライトロッド、それぞれにあったスピニングリール(2000番台〜4000番台)の2セットを持参するのがいいのではないでしょうか。これで、ミノーイング、エギング、サビキ釣り、ブッコミ釣り、沖での小物狙いまで一通り対応できると思います。
今回、私は前述のセットに加え、50CMオーバーのタマン狙い用に磯竿6号5.3Mと9000番のリールに12号ナイロンを巻いたものを持っていきました。結局大タマンは来年も楽しませてもらうために残してきましたが...(笑)。


2−2.仕掛け

たいてのものは現地の釣り具屋で揃います。何十号もあるオモリを無理して運ぶことはありません。釣り具屋さんは平良港に面した道を港に向かって右側(人頭税石方面)に進むと右側に「水天門」が、反対側(パイナガマビーチ側)に進むと左手に「丸金ストア」があります。その他にも数件ありますし、ちょっとしたものなら雑貨屋(よろずや)にも置いてあったりします。
仕掛けも市販のもので十分ですが、どーせリゾッチャで時間はあり余ってるのならば、夜ホテルのベランダで海音をBGMにオリオンビールでも飲みながらチマチマ仕掛けつくるというのもまたオツかも知れませんね。
南の海は思わぬ大物が潜んでいます。またスレていないウブな魚たちばかりです。関東での釣りのように繊細な仕掛けは不要です。こんな太いハリスで食うの?って感じでも魚はちゃんとくってきます。


2−3.エサ

これも釣り具屋で入手できます。陸っぱりの場合、冷凍サンマを使う事が多いようです。1本60円から80円くらいです。これを釣り場にいってナイフ等などで捌いて使います。


2−3.その他

・懐中電灯
夜釣りの場合の必需品です。夜はメチャクチャ暗いです。ホテルの部屋備え付けのものでもかまいませんがこれは、はずすと点灯する仕掛けになっているものが多いので電池をはずすなど工夫が必要です。何が釣れるかわかりませんから、釣り上げたらちゃんとどんな魚かを確認してから手をだすようにしましょう。

・タオル
たまたま潮まわりや運が悪く釣れなかったとしてもエサのサンマを捌いたりすると手はヌルヌルになります。またアイゴのように毒腺の棘を持った魚もいます。私は毎晩ホテルの備品を失敬していました(ゴメンナサイ!)。

・ポケット図鑑
なんという魚を釣ったのかがわかると楽しみもひろがります。ただ南の海は、住む魚の種類も多く、また住む場所によって体色の変異も数多くみられますので慣れるまではなかなか特定がし難いかも知れませんね。魚体の色や模様よりも、目、口、背鰭、尾鰭の形状で判断していくのがコツです。図鑑は住んでいる場所(沖合いの魚とか、珊瑚礁にすむ魚とか)別に分けられたポケットサイズのもので食用になるかならないかが記載されたものが良いでしょう。実は私は魚の図鑑フェチで何冊も持ってるのですが、今回は永岡書店の「サンゴ礁の魚たちのすべてがわかる−海水魚ガイドブック」を持っていきました。

・醤油、ワサビ、酢
釣りたての魚をその場で食べることができるのは釣り師だけに与えられた特権です。お店では味わえないもうひとつの宮古の味を堪能してください。酢醤油でたべるのがご当地風のようです。
さて、ここでも注意したいのは同じ魚でもつれた場所によっては毒(シガテラ毒)を持ってる場合があるということです。毒を持つ可能性のある魚はある程度かぎられていますので食用になるかならないかは 各自でよーく勉強するなり地元の人に尋ねておきましょう。万が一中毒になっても私は責任持ちません。島の漁師さんに聞いた話しでは、オニヒトデなどを餌にしてる魚は毒があるといってました。また毒をもってるかもしれない魚はウマイのが多いということで漁師でもあたる場合があるそうです。まあ、ギャンブルですね。
詳しくは調べていませんが、宮古ではクール宅急便は扱っていないようです。気温と距離を考えたら土産に持ち帰るのは難しいと思います。キープするなら現地で食べてしまいましょう。食べないなら写真をとってリリースしちゃいましょう。


3.釣り方

沖釣りの場合は、型をみたいなら迷わず船頭や船長の指示に従いましょう。現地のことは現地の人が一番よく知ってます。「郷に入っては郷に従え」が肝要です。
陸っぱりのルアー、エギング専門の方は日頃のテクを駆使してください。普段通りやればきっと釣れます。魚はたくさんいるのですから。
ここでは、陸っぱりでの私のスタイルを一例に紹介します。私の好きな釣り方はブッコミ仕掛けでの夜釣りです。ポイントは宿泊先のブリーズベイマリーナH側の地磯や堤防で水深は2〜3M程度と大変浅いところです。
釣り方は、竿を2本並べこれを距離、方向を変えてならべてただブッコんでおくだけです。
竿先にはケミか鈴を付けときましょう。オモリは20号程度の中通しか捨て糸仕掛けにします。
ハリスは1ヒロ(両手をひろげた長さ)で太さはカンケーないです。エサは冷凍サンマを使います。釣り具屋やスーパーで入手できます。これを現地で3枚におろしさらに半身を4等分くらいにして縫い差しにします。ハリはこれが付けられる程度のサイズのものを地元で購入します。針先が内側に曲がっているムツ針のような針のほうが比較的根掛かりが少ないようです。
あとは星をみながら寝っころんでビール片手にアタリを待つだけです(飲みすぎに注意しましょう。あなたが魚になってしまいます。)。といってもアタリは投入後すぐにアタることが多いのでビール飲んでる暇はあまりないかも知れませんね。ヒットしたら迷わずガンガンリールを巻いてブッコ抜きましょう。すぐに反応しないと根に潜られたり走られて根掛かりは必至です。そのためにも太仕掛けが良いでしょう。

去年のことですが、私が堤防の突端で上に書いたような釣りをしていたところ、50歳代の地元の釣り人がやってきて、
「隣でやらせてもらっていいですか?」とたずねてきました。
その場で釣りしてるのは私だけだったので断る理由もないので
「どうぞ、かまいませんよ」といったところ、
おもむろにハンマーを持ち出し堤防にピトンを固定し大型の両軸リールをつけた石鯛竿をセットしはじめました。そうです、地元の人は陸からもガーラを狙うんです。エサは夕方釣ったという40cmくらいボラの半身。ハリも私が釣ってるようなタマンじゃ口に入らないくらい大きいものです。
「ガーラですか?」と私。
「そう」とおじさん。
「ゴッツイ仕掛けですねー。ここからもガーラが狙えるんですか?」
「うん、運が良ければくるよ。こんな仕掛けだから当たればガーラ。当たんなきゃなーんもこない。今年はまだおっきいのはあがってないけど、去年はここでも30キロがあがってるからね。今日は一人だから、そんなんがきたら兄ちゃん助けてくれな。」
結局、その晩ビッグガーラからの魚信はなかったけど、おじさんが用意してきたゴサに寝転んで島酒をごちそうになりながら釣りの話しや島の話しを聞くという、すこぶる楽しい夜をすごしました。

さあ、みなさんもどうぞ楽しんできてください。


4.資料編

宮古での釣りに関するコンタクト先です。これらの情報は島中各所で無料配布されている「宮古島タウンガイド98」(発行/ダイコー)掲載の広告やその他ガイドブックからの引用です。

平良市漁業協同組合釣船チャーター
電話 09807−2−2029
FAX 03−3863−0044
PRO SHOP GARAGT1〜4名(8.5万)、マグロ/カツオ/シイラ1〜4名(7.5万)、道具レンタル可
電話 09807−3−1744
前浜海洋レジャー沖釣り乗合4H(0.5万/人)*4名以上で出航。
チャーター(8〜12万)
電話 09807−6−2688
水天門釣り具、エサ各種販売、釣船チャーター
電話 09807−3−5288



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